【感想文】①「Fireheart」に今見せてもらっていることについて(雨宮天「Ten to Bluer」より)


雨宮天さんの4th アルバム『Ten to Bluer』を聴いて、今見えてるコトについて。

 

『私はライブでは曲ごとの世界観を可視化したいんですよ。』

『それぞれの曲を可視化するようなステージにしたい。』

雨宮天「PARADOX」インタビュー|ポップに突き抜けた新境地の10thシングル - 音楽ナタリー 特集・インタビュー:取材・文 / 須藤輝)

 

と自身のライブパフォーマンスについて語っている雨宮さん。

 

「それならば」と、雨宮さんの『可視化』が届けられる前に自分の心を震わせたものを言語化しておきたいなと。

      

まだそのお弁当箱に押し込めるのは早いなあということ、ライブの可視化と和えたいなあということはカットしつつ、以上の二点をベースに、コトコトと煮込んでいければなと。

 

ツアーまでにたくさん聴いて、これまでの生活で感じてきた感情を縒り合わせながら、また新たな感情を織り繕ってみたいなと。

 

今回は、トラック01「Fireheart」について。

ぽやぽや考えすぎちゃって筆がいつも遅いので、今回は小分けのパウチに。


01.Fireheart

作詞:上坂梨紗 作曲:石黑 剛, 小久保祐希

編曲:石黑 剛

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「10周年を記念しました。おしまい」ではなくて「終わってたまるか!」「10周年はエンディングじゃなくてオープニングなんだ!」という意気をそのまま形にしたような、未来を感じさせてくれる曲です。

雨宮天「Ten to Bluer」インタビュー|“好き”を追求した先にたどり着いた、濃厚な青の世界

 

と仰っていたとおり、「これからも突き進んでいくぞ!」「より青くなっていくぞ!」という雨宮さんの意気を感じる楽曲ですよね。

 

最近の雨宮さん、「意気」という言葉をよく使われていて、今までよく「意志」という言葉を使われていたけれど、その姿勢からの進化というか、よりアグレッシブな心持ちが感じられて。

 

「本当にこの人はどんどん突き進まれていくなあ」と思わず笑っちゃいながらも、その姿勢がかっこいいなあと改めて感じるところだったりします。

 

イントロから何か真新しいものが始まっていく感じ、陽が昇っていくような印象を受けるのです。

それはこの曲で歌われている「火の鳥」だったりするのかな。

 

「アンチ輪廻転生、アンチ不老不死みたいな。歌詞に「永遠などくだらない 焼き尽くせ」とありますけど、これは永遠の象徴として歌詞に登場する「火の鳥」を焼き尽くせという意味だと私は捉えまして。すでに燃えている火の鳥を焼き尽くすほどの火力って、とんでもないですよね。そういう、ある種ケンカ腰と言えるぐらい強気な姿勢にすごく共感できるんですよ。私も焼き尽くし、生き尽くし、燃え尽きたいタイプなので。」

雨宮天「Ten to Bluer」インタビュー|“好き”を追求した先にたどり着いた、濃厚な青の世界

 

とお話しされていて。

曲全体を通して聴いていて「太陽を睨みつけながら歌っている姿」が情景として思い浮かんできたのですよね。

 

「太陽」も、まあ寿命はあと50億年近くあれど、ある意味永遠に燃え盛っているもので。

そういったところで「火の鳥」として捉えると歌詞の抒情がイメージしやすいなあと。

 

このイントロ、なんかすごくライブの1曲目感ありますよね。

いつかそういう日も来るのかな。

 

「煩悩にまみれちゃって」という入りから新鮮な歌声で。

 

ここの歌唱から、この曲通して歌われている主人公の「永遠などくだらない」という姿勢、煩悩にまみれて、惰性で生きてる永遠へのアンチ的なアプローチをすぐに感じられて。

 

 

同時に、相変わらず「声優として歌ってるなあ」と雨宮さんの変わらぬ意志も感じるところですよね。

 

『JACKPOT JOKER』についてのお話しの中で

 

「めっちゃ声優だな!」と思ってもらえたら、すごくうれしいです。自分で言うのもなんですが、これまで培ってきた歌唱表現をこれでもかと詰め込んで歌っているので。

雨宮天「Ten to Bluer」インタビュー|“好き”を追求した先にたどり着いた、濃厚な青の世界

 

というお話しをされていましたが、アルバム1曲目の1節目からその「声優として歌いたい」を相変わらず感じられる歌唱で。

そういう意味でも「10周年はエンディングじゃなくてオープニングなんだ!」という言葉をより感じるところでもあったのでした。

『まだまだ声優として歌っていくぞ!』って。

 

AメロやBメロは怠け者に対して「そんなのでいいの?」って言っているような、ちょっと毒を孕んだ歌い方にしていて。全力で生きるのは難しいことで、常に誘惑があるし、サボろうと思えばいくらでもサボれるわけじゃないですか。だからこそ、自分の中に沸き起こる怠け者な気持ちに対して喝を入れる、というイメージもありました。

雨宮天「Ten to Bluer」インタビュー|“好き”を追求した先にたどり着いた、濃厚な青の世界

 

これめちゃくちゃそのメッセージを感じた、最高。

 

1Bメロの「(断然)反輪廻転生〜」のガラの悪さが好きです。

 

なんだろうなあ、こう。

この曲の主人公は別にいることは前提として、なんだかすごく、見せてきてもらった分の雨宮さんの生き様を感じる曲だなあとも受け取っていて。

 

この曲を通じて歌われている「この一回限りの命を全力で生きる精神」について雨宮さん自身共感を示しつつ、

 

私は常に全力で生きていて、だらだらと長く生きるくらいなら、燃え尽きるように生きて短命なほうがいい!って思っているくらいなので(笑)。

(“青き民”への感謝の想いを込めて――。雨宮天、4thオリジナルアルバム『Ten to Bluer』、そして活動10年を迎えた今の気持ちを聞いた。)

 

とお話しされていましたね。

その生き様を、これまで見せてきてもらったことや届けてくれていたものや言葉から多く受け取っていて。

 

なんか、こう。

リスナーにとって、楽曲って「誰が歌っているのか」って結構大事なんですよ。

 

「この人が歌うからこそ感じ入る部分がある」的な。

 

すべての曲がそうである必要はないと思うんですが、でも時々、どうしたってそういう曲はあって。

 

そういう曲だからこそ僕ら自身の気持ちが掬われ、劇的に救われることがある。

 

リスナーである僕らにとって、「この曲が雨宮さんが歌うこと」がすごく意義があるなあって。

 

「今のこの一瞬を生きようぜ!」というメッセージがドカンッとぶつけられている感じがあって、すごく気持ちいい曲です。

 

 

あとは、そうだなあ。

僕自身も、あまり「永遠の命」とか「輪廻転生」に共感できることってなくて。

 

ロボットアニメ好きをやっているとよくあるんですよ、ラスボスが望んでいるものが「不老不死」とか「不死身」って。ズール皇帝とかね。

小さい頃からあんまりそこって共感できなくて。

 

だから、こう、ラスボス戦とかにかかってそうなアニソンロック感ある曲だなあとも思っていて。

いや、でもラスボス戦の裏で曲がかかってると主張強すぎるな...(笑)

「(断然)輪廻転生  (当然)灰になる運命 (瞭然)受け入れて今世」って。

 

サビの歌唱もその疾走感というか、全力疾走感が感じられて、情動を突き動かしてくるところがあるなあって。

このサビ、早くライブで聴きたいなあ。

もうすでにタイピングしながら頭を振って楽しんでる。

 

特に入りの「たった一回」の『たった』と『一回』の間の休符というか溜め、めちゃくちゃ気持ちいい。

直前のBメロで、特にライブとかは揺れながら頭を縦に振りつつ、ノートに書き殴ってる(?)と思うんだけれど、そこからサビに駆け上がっていったところでの、この溜め。

絶対気持ちいい。

こういうところでガクンって沈むの好きなので、はやくライブで聴きたい。

 

「たった一回 ただ一回」

「たった一瞬 ただ一瞬」

 

音に対するここの歌詞のハマりが気持ちよくて、さすが上坂さんだと。

 

そのサビ、「死ぬまで意志遂げるだけ 生き果たすだけ」の歌唱。

(以降サビの同じ音割りの部分もそうなんだけれど)

ここの2回ある『だけ』の歌い訳の味付けがすごく好きで。

 

最初の『だけ』は語尾が上にあがって、後ろの『だけ』は下るところ。

「死ぬまで意志遂げるだけ(↑) 生き果たすだけ(↓)」の部分。

 

調子を歌い分けることでよりダイレクトにメッセージが伝わってくる感じがあって。

 

歌詞的には2A後半(この括りあってるか?)と2サビのセットがすごく刺さるところあって。

 

「もってんね」「ついてんね」

妬み嫉み悪だくみ

「とんでもない」「恐縮です」

日に日に増してく倦怠感

(...)

たった一瞬 ただ一瞬

だから光る

命燃やせ 命燃やしきれ

弱気になってしまったって

そばにいるさ(until the end)

だからもう迷わなくていい

泣かなくていい

 

ここ、社会の波にごろごろと転がされ削れ切った心に、倦怠感にめちゃくちゃ刺さって。

頑張りたいね。

 

なんだろうな、こう。

やっぱ終始「今のこの一瞬を生きようぜ!」というメッセージをすごく感じる曲だなあっていうのがあって。

それがすごく心強くて。

 

僕自身、その価値観はとても親近感湧くし、そう生きたいものね。

 

とはいえ、なかなかいつもそう生きられるもんでもないし、足元を掬われるときもあるわけで。

 

でも、そうだよなあ。

それでも、「それでも」と、うまく扱えない重い体を引きずるように、なんとか前に進むしかないんだよな。

 

結局自分を救えるのって自分しかなくて。

 

そうやって進むことってなかなか勇気がいるけれど、「ああ、無理だなあ」って倒れこんでしまう心模様になることもあるけれど、そんな心を力強く掬い上げてくれる曲だなあって感じています。

 

人生ってときに自分自身の心を強気に嘯く必要が絶対出てくるんだけれど、そこに対してすごく熱を送ってくれる曲って感じかなあ。

 

その強気な嘯きをどこまで「本心」として信じられるか勝負みたいなとこあるけれど、折れそうなときに今後もこの曲を聴いて、嘯かせてもらおうかな。

 

「それでも」って、前を向ける曲だなあって受け取っています。


【次記事】:『mellow moment』



■ライブ情報

LAWSON presents 雨宮天 Live Tour 2024 “Ten to Bluer Sky”

 

詳細:https://trysail.jp/contents/712658各地プレイガイド先行受付中

 

大阪・オリックス劇場

2024年5月11日(土)17:30開場 /18:30開演

2024年5月12日(日)16:00開場 /17:00開演

 

埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール

2024年5月26日(日)17:30開場 /18:30開演

 

愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

2024年6月9日(日) 17:30開場 /18:30開演

 

東京・立川ステージガーデン

2024年6月22日(土)17:30開場 /18:30開演

2024年6月23日(日)16:00開場 /17:00開演


『うじゃの遺言帳』

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